採用が決まったあと、必ず出すものが1つある。外国人雇用状況の届出である。
原文を引く。
「外国人雇用状況の届出」は、外国人の雇入れ及び離職の際に、全ての事業主が届け出る必要があります。
全ての事業主、である。従業員数の下限はない。1人でも雇えば発生する。
対象から外れるのは、在留資格「外交」「公用」の方と特別永住者だけである。それ以外の外国人労働者は、雇い入れたときと辞めたときの両方で届出が要る。
そして、これには罰則がついている。
届出を怠ったり、虚偽の届出を行った場合には、30万円以下の罰金の対象となります。
制度の話に時間を使っているうちに、この届出を出し忘れる。よくある落とし穴である。
届出の期限は1本ではない。雇用保険の被保険者になるかどうかで、出す書類も期限も変わる。
| 雇用保険の被保険者になる場合 | ならない場合 |
|---|
| 出すもの | 雇用保険被保険者資格取得届(様式第2号)/喪失届(様式第4号) | 外国人雇用状況届出書(様式第3号) |
| 雇入れの期限 | 翌月10日まで | 翌月末日まで |
| 離職の期限 | 翌日から起算して10日以内 | 翌月末日まで |
雇用保険に入る人については、資格取得届・喪失届を出せばそれで届出をしたことになる。別途もう1枚書く必要はない。
厄介なのは、雇用保険に入らない働き方をする人のほうである。こちらは様式第3号を別に出す。しかも離職のときの期限が「翌日から10日以内」ではなく「翌月末日まで」で、被保険者の場合と逆に長い。短いほうに合わせて覚えておくと事故は起きないが、2種類あることは知っておいたほうがよい。
電子申請もできる。雇用保険の被保険者は e-Gov、そうでない場合は外国人雇用状況届出システムから申請する。
なお、独立行政法人・国立大学法人・公社等も届出の対象である。
いま使う様式第3号とは別に、厚生労働省は令和9年(2027年)4月1日から使う様式を先に掲載している。
つまり、いま手元に保存した様式を来年度もそのまま使うと、古い様式で出すことになる。年度をまたいで採用が続く会社は、年明けの時点で一度取り直してほしい。
育成就労制度の施行日と同じ日付である。制度が変わる年は、こういう細かい切り替えが同時に走る。
届出は入口と出口の話だが、雇っている間についても国が示しているものがある。外国人雇用管理指針である。
厚生労働省が定めたもので、募集・採用から、労働条件の明示、安全衛生、離職時の援助まで、事業主が何をすべきかが書かれている。日本語が十分でない人にどう伝えるか、といった具体的な内容も含む。
法令そのものではないが、ハローワークはこの指針に基づいて事業主への助言・指導を行う。届出をきっかけに雇用管理の改善指導が入ることもある、という順番で読むと位置づけがわかりやすい。
在留カードの確認、届出、雇用管理の指針。この3つは、特定技能でも技能実習でも育成就労でも変わらない。
変わるのはこの先である。どの制度で受け入れるかによって、必要な書類も、支援の義務も、費用も別物になる。特定技能1号であれば支援計画の作成が加わり、その実施は登録支援機関に委託できる。技能実習・育成就労であれば監理団体(監理支援機関)が入る。
制度の選び方と費用の比較は、別の記事で扱っている。
出典は次のとおりである(いずれも2026年8月27日確認)。
ヤトエルでは、分野・地域・人数・時期をお選びいただくと、条件の合う登録支援機関が候補として出ます。費用の目安や対応言語を確認したうえで、まとめて相談できます(候補数により最大5社)。ご利用は無料です。
登録支援機関をさがす