育成就労制度まとめ|監理支援機関・スケジュール・受入準備
「いま契約している技能実習の監理団体は、育成就労でもそのまま使えるのか?」——答えは「自動的には使えません」。
2027年4月1日に施行される育成就労制度では、現行の監理団体に代わって監理支援機関が雇用あっせんと実施監理を担います。すべての監理団体は新規に許可を取り直す必要があり、外部監査人の設置義務化など要件も厳格化されるため、移行しない団体も出てきます。当サイトは全国の監理団体3,733団体の移行状況を独自調査し、無料で公開しています。
このページ群でわかること
育成就労制度とは(技能実習との違い)
育成就労制度は、技能実習制度に代わる新しい外国人材受入れ制度です。「国際貢献」を目的とした技能実習と異なり、人材確保と人材育成を正面から掲げ、原則3年間で特定技能1号の水準まで育成することを目的とします。受入企業の実務に影響が大きい変更点は次のとおりです。
| 項目 | 技能実習(現行) | 育成就労(2027年4月〜) |
|---|---|---|
| 制度目的 | 国際貢献(技能移転) | 人材確保と人材育成(特定技能1号水準への育成) |
| 在籍期間 | 1号〜3号で最長5年 | 原則3年(特定技能1号への移行を想定) |
| 転籍(受入れ機関の変更) | 原則不可(やむを得ない事情がある場合のみ) | 一定要件下で本人意向の転籍が可能(分野ごとに1〜2年の転籍制限期間) |
| 日本語能力 | 入国時の要件なし | 入国時にA1相当(JLPT N5等)の試験合格または相当講習の受講 |
| 監理・支援 | 監理団体(許可制) | 監理支援機関(許可制・要件厳格化、外部監査人の設置義務化等) |
監理団体と監理支援機関の違い——「自動移行」はない
技能実習制度の監理団体は、育成就労制度でそのまま監理支援機関になることはできません。監理支援事業を行うには、あらためて主務大臣の許可が必要です(施行日前申請:2026年4月15日〜、申請先は外国人技能実習機構)。
許可基準は監理団体より厳格化されており、外部監査人の設置義務化、 受入企業と密接な関係にある役職員の監理業務への関与制限、財政基盤・人員体制の要件強化などが加わりました。このため、現行の監理団体の中には移行を見送る団体も出てくると見込まれます。受入企業にとっては「いまの委託先が移行するのか」を早期に確認することが、2027年4月以降の受入継続の前提になります。
受入企業が今やるべきこと(時期別)
| 時期 | やること |
|---|---|
| 今すぐ | 現在の監理団体に「監理支援機関の許可を申請済みか・申請予定か」を確認。移行しない場合の在籍実習生の扱い(経過措置)も確認する。 |
| 〜2026年9月 | 自社の職種が育成就労の対象分野かを確認し、施行直後から受け入れる場合は育成就労計画の認定申請(2026年9月1日受付開始)の準備を進める。 |
| 〜2027年3月 | 委託先を切り替える場合は候補の比較・見積もりを完了し、特定技能1号への接続(登録支援機関の兼務状況)まで見据えて選定する。 |
全10項目の詳細チェックリストはこちら、施行までの全日程はスケジュール完全ガイドをご覧ください。
よくある質問
Q. いま契約している監理団体は、育成就労でもそのまま使えますか?
A. 自動的には使えません。監理団体が育成就労制度で監理支援機関になるには、あらためて主務大臣の許可を受ける必要があります。許可基準は外部監査人の設置義務化などで厳格化されており、すべての監理団体が移行するとは限りません。委託先が申請済みかどうかの確認が受入企業の最初の準備です。
Q. 育成就労制度はいつから始まりますか?
A. 2027年4月1日に施行されます(2025年9月26日の閣議決定で施行日が政令として確定済み)。監理支援機関の許可の施行日前申請は2026年4月15日から、育成就労計画の認定の施行日前申請は2026年9月1日から受付が始まります。
Q. 監理支援機関の許可済み一覧はどこで見られますか?
A. 許可証の交付は2027年4月の施行以降のため、公的な許可済み一覧はまだ存在しません。当サイトでは現行の監理団体3,733団体について、移行の意向・申請状況を独自調査した移行状況トラッカーを公開し、毎月更新しています。
Q. 施行日時点で在籍している技能実習生はどうなりますか?
A. 経過措置の対象となり、引き続き技能実習を継続できます。監理団体の許可の有効期間が残っていれば監理事業も継続可能です。新規の技能実習生の受入れは制度移行に伴い段階的に終了します。
出典(一次情報)
・出入国在留管理庁「育成就労制度に関するQ&A」
・外国人技能実習機構「育成就労制度関連情報」・「監理団体の検索」
・法務省「登録支援機関登録簿」