業務改善助成金を外国人材の受け入れと同時に活用する方法

業務改善助成金は、事業場内最低賃金を引き上げ、生産性向上のための設備投資等を行う中小企業に、その費用の一部(上限30万〜600万円)を助成する制度です。外国人材の受け入れでは賃金水準の設計と現場の設備整備が同時に発生するため、タイミングを合わせて検討する価値があります。

内容確認基準日:2026年7月18日執筆:ヤトエル運営チーム出典:厚生労働省

制度の概要と金額

所管厚生労働省(申請窓口は都道府県労働局。コールセンター 0120-366-440)
対象事業主中小企業・小規模事業者で、事業場内最低賃金と地域別最低賃金の差が50円以内の事業場
助成内容賃金引上げ(30/45/60/90円コース)+生産性向上の設備投資等の費用の一部を助成
助成上限引上げコースと対象人数に応じて上限30万〜600万円
完了期限交付決定後、年度の事業完了期限(例:1月31日、延長でも3月31日)までに完了

掲載している助成金・支援制度は、入力いただいた条件から該当する可能性のあるものを整理した参考情報です。支給の可否は各制度の要件充足と労働局・ハローワーク等の審査により決定されるため、受給を保証するものではありません。金額・要件は改定される場合があるため、必ず公式サイトで最新の支給要領をご確認ください。

外国人材の受け入れとどう関係するか

特定技能・育成就労では、外国人労働者の報酬を日本人と同等以上に設定することが求められます。受け入れを機に現場全体の賃金テーブルを見直す企業は多く、その際に事業場内最低賃金の引上げが伴うのであれば、業務改善助成金の要件と重なる可能性があります。

また、助成対象となる設備投資には、調理機器・搬送機器などの現場設備のほか、翻訳機や教育訓練など外国人材の定着に直結する投資も含まれえます。賃金引上げ・設備投資・受け入れ準備を一体の計画として設計することで、自己負担を抑えながら受け入れ環境を整えられます。受け入れ全体の費用感は無料診断で確認できます。

主な支給要件と特例事業者の拡充

基本要件は、(1)中小企業・小規模事業者であること、(2)事業場内最低賃金と地域別最低賃金の差が50円以内であること、(3)交付決定後に賃金引上げと設備投資等を実施し、年度の完了期限までに事業を終えることです。交付決定前に発注・購入した設備は対象外になるのが原則です。

一定の要件を満たす特例事業者(賃金要件を満たす事業者や物価高騰等の影響を受けた事業者など)には、対象経費の拡大(乗用自動車・パソコン等の追加)などの拡充措置が設けられています。拡充内容は年度により変わるため、申請前に最新の交付要綱をご確認ください。

申請の流れ

1. 交付申請書・事業実施計画書の提出
賃金引上げ計画と設備投資等の内容をまとめ、管轄の労働局へ提出します。
2. 交付決定後、事業の実施
交付決定を受けてから、賃金引上げ(就業規則等の改定)と設備投資等を実施します。
3. 事業実績報告
完了期限までに事業を終え、支払い証憑や賃金台帳とあわせて実績を報告します。
4. 助成金の受領
額の確定通知を受けた後、支払請求を行い助成金を受領します。

よくある質問

外国人労働者の賃金引上げでも対象になりますか?
対象になりえます。業務改善助成金は労働者の国籍を問わず、事業場内で最も低い賃金(事業場内最低賃金)を引き上げる中小企業等が対象です。特定技能や育成就労で受け入れた外国人労働者が事業場内最低賃金の労働者に該当する場合、その賃金引上げと設備投資のセットで申請を検討できます。
どのような設備投資が対象になりますか?
生産性向上に資する機器・設備の導入(POSシステム、リフト、調理機器、翻訳機など)、コンサルティング費用、人材育成・教育訓練費用などが対象です。特例事業者に該当する場合は、乗用自動車やパソコン等も対象経費に含められる拡充があります。
いつまでに事業を完了する必要がありますか?
交付決定後、原則としてその年度の事業完了期限(例:1月31日、やむを得ない場合の延長で3月31日)までに賃金引上げと設備投資を完了する必要があります。年度後半の申請は期間が短くなるため、受け入れ計画と並行して早めの検討をおすすめします。
賃金はいくら引き上げる必要がありますか?
30円・45円・60円・90円の引上げコースがあり、コースと引上げ対象人数により助成上限額(30万〜600万円)が決まります。申請には、事業場内最低賃金と地域別最低賃金の差が50円以内であることが必要です。

出典(一次情報)

他の制度は助成金ガイド(一覧比較)をご覧ください。

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